Monday, September 30, 2013

右の右


右。

更にその中の右。それが、共和党の中のお茶会派たち。

ひとことで言い切れない彼らの主張をザクッとひとことで言ってしまうなら、政府が個人の生活に介入しない「小さな政府」を目指すこと。つまり、現大統領のオバマ(民主党)が目指す、「アメリカ市民に健康保険を!」なんてのは、彼らの宿敵的存在。
さて、アメリカの大問題の一つ、不法移民。

オバマは、「子どもの頃に親に連れて来られた、現在、30歳以下で、高校に在学中、或いは卒業した、犯罪歴のない若者には滞米資格を与える(2年間は不法滞在による国外退去の対象外、)」という政策を打ち出しました。

それに対し、「何をアホなこと言うとる」派である彼らの主張の一つが、「1986年に実施された不法移民に対する恩赦を思い出せ」(恩赦で不法移民を減らしても、また増えるわけで、何の解決にもならず、法を犯した者をムヤミヤタラにただ許すだけ)。
そして、彼らのもう一つ大切な主張が「銃を持つ権利(銃を保持し、携帯する権利)」。
有名な、合衆国憲法修正2条(The Second Amendment)です。これは、ヨーロッパから人々がやって来たその昔、一つの国としてまとまってはいなかったアメリカで、各地(州)の自治のために自衛が必須という環境状況で、規律ある民兵(民間人からなる軍事組織)の権利を保障するものでした。自衛と、抑圧に対する抵抗、そして、州を守るという市民としての義務のための修正条項が、21世紀の今の、「個人が銃を持つ権利」につながっているのです。

一般的な傾向として、共和党には(銃)規制反対派が多いのですが(例外は、たとえば民主党が強いとされるコロラド州など)、しかし、修正条項2条が生まれてからの二百年あまりの歴史の流れの中には、「自衛」という一本の意識の筋が、政党支持の如何に関わらず、通っているようにも見えます。

「銃を持つ権利」と「銃所持の規制」と、どちらを大切と思うかというアンケートでは、両者伯仲。ただし、何らかの形の規制が必要だろうと考える人は、かろうじてではありますが、半数を越えています(越えて?超えて?…越えて、ですよね?)。それに、安堵するのか、焦燥するのか。

アンケート調査結果などの数字の解釈はとても難しいです。たとえば、同じアンケート調査結果でも、現時点での「~%支持(不支持)」が重要なこともあれば、その数字よりも、10年前と今とを比べての数字が意味を持つこともあるでしょう。このポストでは、両政党に対する支持・不支持の表明を排除しているつもりです。文中、どちらかの支持を示す記述がありましたなら、それはまったくもって筆力部門の、不徳の致すところでございます。


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