British/European Onlyのスワップミートにて。ロケットにエイプは珍しいと思いまして、掲載。
ロケット、と言うと、Shania Twainの"That don't impress me much"を思い出します。何故なら、
"Okay, so you're a rocket scientist/That don't impress me much"と歌っているからです。
(OK、あなたはロケット科学者ってわけね/別にそれでたいして心は動かないけど)
まぁ、勝手に思い出してろって話ですが、普通に耳にする口語ではありますが、文法的に正解なのは"That doesn't impress me much"なわけで、「きっちり英語を身につけて、その上で変形でこんなふうに口語を自由に使いまわしたいもんだ」と、切に思います。
そして、これが個人の好みってものなんでしょうが、面白い(と思う)のは、ウェッブサイトで、やっぱり「この言い回しどう思う?」的ポストがあることです。
素直派:
「リズムとかも関係あると思う。曲が先にできてたら特に。」
皮肉派:
「購買層を考えたんでしょ。彼女の歌を聞くのは、そういう言葉をしゃべる人たちだから。」
解説派その1:
「ここでDon'tを使うのは文法的に誤りだと教えられたと思うけど、この手の誤りは、いろんな地方の方言の特徴でもあるし、シャナイヤは、気取らない、田舎という雰囲気を出すために、あえて、こういう特徴を使って歌うことで知られていますよ。」
さっぱり一言派:
「ただのスラングでしょ。」
音楽好き派:
「言葉のリズムを大切にしているからだと思う。」
「標準英語」と「非標準英語」を意識しすぎの、おせっかい説明派:
「標準ではない英語で歌われているからです。標準英語の文法では誤りですが、一部の方言では誤りではありません。また、”非標準”は、"標準”に劣るものでは決してありません。」
歌詞解釈派:
「自分で自分のことをカッコイイと思っている男性のことを"that don't impress me much"と歌っているわけですが、話言葉部分の歌詞では標準の英語を使ってます。標準語部分が「都会」、そうでない部分は「都会ではないもの」を表し、その結果、彼女の歌(都会ではないものを表す部分)がより本物らしく聞こえ、歌の主旨の、表面だけ洗練された偽者への侮蔑がより明確に表現される結果となっています。」
解説派その2:
「コード・スイッチング(場面や状況に応じて言葉を使い分けること)の手法がとられているのです。Don'tの誤用は、サザンのワーキングクラスに代表される、カントリー音楽ファンの言葉です。この手法をとることで、ターゲット層に親近感与えることができるのです。」
知識派:
「特定の言語を用いる音楽があります。たとえば17世紀のオペラはイタリア語でした。1940年代の、白人層向けのアメリカのポピュラー音楽では、彼らのスタンダードの英語が使われました(スターダストなど)。同時期、アフリカン・アメリカン層向けのジャズやブルースから来た音楽では、彼らの方言では正しかった、そして、今も正しい英語が使われています。ロックはリズム&ブルースから生まれました。つまり、この方言の特徴がないと、正しく聞こえないのです。ビートルズでさえ、"She don't care."と歌っています。そしてロックの歌詞では、その方言に特有の韻(knowとmoと発音されるmore)や、二重否定(I can't get no satisfaction)が使われているのです。」
みんな、すげぇな。
皆さんは何派でしょうか?AZSSは、多分、歌詞解釈派です。